よく回るハンドスピナーの条件『軸受(ベアリング)・慣性モーメント』

皆さん、ハンドスピナーはご存知ですよね?

 

こんなやつです。

 

これをくるくる回して遊びます。

 

何分間と回しても飽きない中毒性あるそうです。

 

ところで皆さん、ハンドスピナーがすぐには止まらない理由をじっくりと考えたことがありますか?

 

ものを長く回転させるには

ハンドスピナーの止まりにくさは二つの考え方から構成されています。

 

一つは、ハンドスピナーの中心の回らない部分と外側の回る部分との間の摩擦です。これを回転摩擦と呼びます。

 

もう一つは、回転体が持つ回り続けようとする力です。実際に力がかかっているわけではありませんが、物体には現状を維持しようとする性質があります。これを慣性モーメントと呼びます。

中学校の理科で、慣性の法則というのがありましたね。

 

例によって例のごとく、空気抵抗は無視できるほど小さいとしましょう。

 

回転摩擦

転がり軸受の摩擦モーメント(回転摩擦)は、軸受の呼び内径を基準にして次式で表わすことができます。

 

MPd/2

 

各記号の意味は下表のとおりです。

M 摩擦モーメント mN・m
μ 摩擦係数
P N N
d 呼び内径 mm

 

転がり軸受けにもいくつか種類があるのですが、ハンドスピナーでよく使われているのこういう軸受けですね。

 

これは、深溝玉軸受というものです。

 

深溝玉軸受の摩擦係数はμ=0.00100.0015となります。

 

MPd/2の式からわかるように、滑りやすい軸受けを使うことは大前提とし、ハンドスピナーの回転部分が軽いこと(Pを小さくする)、回転中心の軸受けを小さなものを使うこと(dを小さくする)が回りやすいハンドスピナーを設計する上で、考慮しなければならないことがわかりました。

 

慣性モーメント

 

次に、できるだけ軽く小さいハンドスピナーの回転を長続きさせるには、どのような形状が必要なのか考える必要があります。

 

そこで、必要な知識が慣性モーメントです。慣性モーメントとは、ものの回転のしにくさを表す量です。

回転しにくい物体は一度回転しだすと、止まりにくい物体となります。

 

慣性モーメントは次式で表される量です。

 

I=∑kmkrk2

 

各記号は以下の表のとおりです。

I 慣性モーメント kg・m2
m 質量 kg
r 回転中心からの距離 m

 

 

この式から、重心が外側にあればあるほど、物体は回転しにく止まりにくいということがわかります。

rが二乗ですので、距離が指数関数的に効いてきます。

 

 

それで、ハンドスピナーは真ん中がくびれて、外側が膨らんでいるような形をしているんですね。

 

上記理論から考えると、一番回るハンドスピナーはこういう形になるでしょうか。

 

この形どこかで見たことがありますよね?

 

自転車の車輪です。

 

後輪が設置しないタイプのスタンドが付いている自転車で、その場で後輪を回して遊んだことはありませんか?

結構長い間回るんです。

 

ベアリングメーカーNSKによる最強のハンドスピナー

 

大手ベアリングメーカーNSKが日本の技術力を活かして、最強のハンドスピナーを作成しました。

それがこちら

 

http://www.nsk.com/jp/company/news/2017/press0531b.html

 

上記理論と同じような形をしていますね。

なんと12分以上も回るそうです。

 

 

量産品ではないので、手に入れるのは難しいかもしれません。

 

 

それでは皆さん、良いハンドスピナーライフをお過ごしください。

 

 

 

 

 

 

 



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です